
2009年12月22日
世の中には巨大な野生動物をダイビングで見られるスポットがたくさん存在します。
その姿を一度は見たい…。そんな思いから始まったこの企画。
ダイブネット編集部が世界を駆け巡って出会いを求めます。
思い起こせば自分が「アシカ」という生き物に興味を持ったきっかけは、村上春樹氏の小説だった気がします。
爆発的なヒットを記録した「ノルウェイの森」をきっかけに氏の作品を読み漁っているうちに、抽象的、人間的に描かれたアシカが度々登場。
若かった自分の頭に刷り込まれていきました。第二の出会いは某ダイビング雑誌編集部在籍時に訪れた島根県・隠岐でのニホンアシカ。
このニホンアシカ、隠岐の先にある竹島で1975年を最後に見られなくなった絶滅したとされるアシカ。
記事の編集をするため隠岐について調べているうちに巨大なアシカが日本にもいた事実を知り、愚かな人間の行為によって起こる種の絶滅という悲劇が脳裏に刻まれました。
そして昨年、野生のアシカを最も簡単に見ることができる、と言っても過言ではない場所「バハ・カリフォルニア/ラパス」に行く機会に恵まれました。
ラパスと言えば、カリフォルニアアシカを始め、ジンベエザメ、マンタ、モブラ、ハンマーヘッド、イルカ…とあらゆる大物が集まる自分にとってはまさに楽園のような場所。
期待に胸が膨らみます。
ラパスと日本の時差は約-16時間。
ロスアンゼルスを経由して現地入りしました。
アルコールが好きな自分としてはテキーラ!と、いきたいところですが疲れの為かコロナビール二本でダウン、翌日に備えます。
最初に数本のダイビングをこなした後、翌日いよいよカリフォルニアアシカの群れる「ロスイスロテス」へ。
ポイントへ近づくにつれ巨大な岩のような島が見えてきます。
そしてそれに寝そべる数百を超えるカリフォルニアアシカの群れ、群れ、群れ。
あまりにのんびりした姿に野生動物であることを忘れてしまいそうになります。
水面に次々と顔を出すアシカ達。周囲には鳴き声がこだましていた
そして念願のダイビング!潜った瞬間、これほどのアシカが群れが集まるのが納得!な量の魚群に囲まれました。
ガイドをしてくれた現地サービス・ファンバハのチャベロ(これほど日本語が堪能なメキシコ人に始めて会いました)曰く、人が食べてもあまりうまくないので食用にはされていない模様。
撮影をしているうちに目が回りそうになるぐらいの群れでした。
豪雨が降り注ぐように視界をかすめる魚影。島周辺はこの魚の群れに覆われていた
川のように流れる群れをやり過ごし海底へ。
山ほど群れているアシカの中を潜るので、水中で出会えないわけがありません。
期待しつつ海底で待つこと数分、上空から黒い影が!!
アシカの群れに囲まれる取材陣一同
目の前でアシカを見た最初の感想は「でかい」。
正直、かなり怖かったです(笑)。
最初に寄ってきてくれたアシカを追うようにやってきたオスのボス?らしきアシカ。
これって野生動物…ですよね?と思ったら軽く恐怖が襲ってきました。
それぐらい近い。
迫力満点過ぎます。
自分は他のダイバーと遊んでいるアシカを撮影するため、ちょっと後ろで見ていたんですが、隙をつかれて急に目の前へ
あまりに接近してきたためちょっと驚いてカメラがぶれています
最初ははじめての体験でドキドキしてしまったアシカスイム。
エキジット後、ガイドのチャベロに聞いた話では噛んでも子供アシカがじゃれつく程度。
このポイントが見つかった当初は驚いたアシカに噛まれる人もいたようだが、今でもアシカも人間に慣れて遊び相手程度に思っているようです。
これから行かれる方、安心してお潜りください。
今回のトリップではカリフォルニアアシカの他にもハンマーヘッド、イルカ、ジンベエザメと大物のオンパレードを体験することができました。
まさに野生の王国というのに相応しい場所・ラパスでした。
人と動物が共に暮らす町、環境保全のヒントもたくさんもらった気がします。
是非また行きたい!