
2008年05月10日
「安価なツアー料金で日本人には常に人気の高いセブ島をはじめ、ダイバーにとって注目の的となっているフィリピンのダイブエリア。
各島々へのアクセスも良くなり、リゾートのバリエーションが豊富なのも魅力的です。フィリピンでは日本人ガイドも古くから精力的に活動しています。
「殿様ダイビング」という言葉のルーツともなった、いたれりつくせりのスタッフの丁寧な対応も日本人ダイバーにとってはありがたいところです。
ダイバーの間でこれほど聖地と言われている場所はないであろう海「パラオ」。
その昔は2万人程度の人が暮らす静かな島でした。
しかし、ダイビングの普及と海のポテンシャルの高さ、パラオの観光化から世界中からゲストがやってくる島へと変貌を遂げました。
その魅力は一度でもパラオで潜ったことのあるダイバーならわかるのではないでしょうか?
パラオのベストシーズンは日本での冬の時期であると言われています。
乾季で風が穏やかなこのシーズンは人気ポイントであるブルーコーナーへも行きやすくなると言われているためです。
では、夏のパラオは駄目なのでしょうか?その真相を調べるため現地サービスへのアンケート調査を実施してみました。

そもそも、パラオの夏がシーズンでない、と言われる原因となったのは付近で発生する台風のせいで、これにより行くことができないポイントができるためです。
しかし、実際に台風の影響はどのぐらいあるのでしょうか?
「台風や熱帯低気圧の大きさにもよりますので一概には言えませんが、パラオの近くを台風が通過しますと、15~20ノット、20~25ノットくらいになることもあります。
このくらいの強さになりますと湾を出る際、大きな白波が立ってしまうため内海でのダイビングとなります。
雨が降っていても風が弱ければ問題はありません。海況は風の強さによって左右されます。
内海と言いましてもたくさんのポイントがございますし、ロックアイランドに囲まれておりますので場所によっては波・風の影響が少ない場所もございます。ただ、台風や熱帯低気圧さえなければ、夏でも海況はよく楽しんでもらうことができると思いますよ」
(デイドリーム 高瀬 慧子さん)
台風さえ発生しなければ海況はコンディションが良いようです。
さらにこれは世界的に言えることかもしれませんが、「ベストシーズン」や「乾季雨季」といった過去のお決まりごとが崩壊しつつあるようで、パラオもその例外ではありません。
「実際、昔に比べると荒れる日が少なくなってきています。
温暖化の影響なのか気になるところではありますが目先のことだけ考えれば夏でもブルーコーナーに潜れる日が増えているというのは歓迎なのですが…」
(デイドリームペリリューステーション 遠藤 学さん)
「熱帯低気圧(台風の卵)が発生すると西風が強くなるためビックドロップオフから外海が最初に荒れブルーコーナーに行けなくなります。
ただ、最近は異常気象のせいか?低気圧の発生場所が以前よりも東寄りにずれており低気圧さえいなければ海は穏やかで、夏場でもブルーコーナーなどの外海によく出ております。
結局天気が崩れるかどうかは運次第というところです」
(ブルーマーリン 石浦さん)
と、言うわけで昔ほど、ブルーコーナーへ行けないという日はなくなってきている模様。さらに
「沖縄と同様、夏はパラオも台風シーズンです、ただ発生する場所なのでそれほど巨大なものではなく台風の卵。
これが日本に向かって行く過程で大きくなっていきます。
例え、外洋に行くことができなる場合も内湾のマクロポイント(ギンガハゼ、ニシキテグリ、カニハゼ、カーデイナル、)サンゴのポイント、その他にレック(沈船、沈飛行機)などのポイントがあります。
まったく船が出ない…という日は1年のうちで1日あるかないか…という程度です」
(オアシスパラオ 宮下実千代さん)
パラオの夏はシーズンでない、という根拠は海のコンディションは問題がなく、台風発生による風の問題。
しかも、その風の影響は年々減ってきています…。では、逆に夏ならではのメリットは何かあるのでしょうか?
「もちろん海況が問題なければブルーコーナー方面にも行きますが、夏場は冬場には東風で行きづらいゲロン方面やオリジナルポイントも多くあります。
ゲロンのサンゴはかなり復活しておりとても綺麗です。
定番と違ったパラオの海が見られますよ」
(ブルーマーリン 石浦さん)
「夏、雨季のシーズンは南西の風が強くなるため、海況によってはブルーコーナーやブルーホールなど西側に位置しているポイントへ行き辛くなってしまいますが、逆に北東の風が弱まりますので、東側のポイント、ゲロンアウトサイド等のあるゲロン方面へ行きやすくなります。
西側に比べるとポイントの数が少なく思えますが、オリジナルポイントを持つショップもあります。マンタのクリーニングステーションのある、デイドリームオリジナルの「シークレットスタジアム」では、夏場の時期でもマンタを狙うことが可能です。
また、アサウ方面でのポイント開発にも力を入れておりまして、ブルーコーナーでおなじみのギンガメアジやオオメカマス、グレイリーフやバラクーダなどを見ることも出来ます」
(デイドリーム 高瀬 慧子さん)
あれだけの魅力を持つパラオの海。ブルーコーナー以外にもワクワクするポイントがたくさんあります。
夏はそれらのポイントへ行きやすくなるというワケです。
まとめると確実にブルーコーナーを潜りたいなら冬季がベストでしょう。
しかし、夏には夏の魅力あるポイントへも行けます。そしてブルーコーナーに潜れないというわけではありません。
台湾からの直行便就航、アメリカ人ダイバーの増加によって、パラオの海はますます込み合う傾向にあります。
ダイバーで混雑したブルーコーナーを避けたい!というのであれば、これからのオフシーズンは逆に狙い目なのではないでしょうか?
でも万が一でもブルーコーナーに潜れなかったらパラオに行く意味がない!と思っている方のために夏のブルーコーナーの特徴を現地サービスに聞いてみました。
「風の影響で、水面は波立っていることが多くありますが、水中に入ってしまえば問題ありません。
場合によっては、エキジットの際にうねりにより水面が上下してボートへ上がりにくい場合もありますが、ガイドやキャプテンが補助に入りますよ」
(デイドリーム 高瀬 慧子さん)
「夏は海が荒れたあとなどは大型のロウニンアジの姿が多くなります。
透明度もよくなるのでクリアーな水中にいつものバラクーダやギンガメアジ、ナポレオンなどがおり、写真を撮るにはいいかもしれません」
(ブルーマーリン 石浦さん)
「荒れてさえいなければ透明度はいいし人も少ないし気持ちよく潜れますよ」
(デイドリームペリリューステーション 遠藤 学さん)
人が少なく生物が多いブルーコーナー…かなり魅力的ではないでしょうか。

ベテランダイバー達は「何度潜っても飽きない!」と豪語するスーパーポイント「ブルーコーナー」。
その魅力を2008年の特徴と共に現地ガイドに振り返ってもらいました。
「ゆっくりの上げ潮。エントリーして沖へ泳いでいくとブルーが映えるウメイロモドキやクマザサハナムロの群れに迎えられ、右の棚にはベッタリと張り付くギンガメの壁。
リーフに上がり棚待ちをしているとグレイリーフ、ゆっくり流して行くとオオメカマスやナポレオン、ロンニンアジにカンムリブダイ、浮上しかけるとその先にはバラクーダがお見送り。
1本でブルーコーナーの役者をとりこぼすことなく見られ、どのお客さんもストレスなく楽しんでもらえた時ですかね」
(デイドリーム 高瀬 慧子さん)
「2月4日、3月13日はジンベエを見ました。
4月中~GWにかけて鏡のようなベタ凪の海況でした」
(オアシスパラオ 宮下実千代さん)
「今年はジンベエザメの出現頻度が例年になく高かったと感じています」
(ブルーマーリン 石浦さん)
単体大物だけならタイガーシャークやバショウカジキ5本などがありますがやはりブルーコーナーはギンガメとバラクーダがきれいに大きな群れを作っている時に貸切でじっくり見られるのが本来のベスト。
ペリリューからだと一番で早朝ダイブできるのでそういう時は多々ありました。
(デイドリームペリリューステーション 遠藤 学さん)
ギンガメやバラクーダの大群の中を通り過ぎるジンベエザメ…。そんな光景を見たらダイビングきっと止められないでしょう。

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