連載フォトコラム『色とりどりの世界~石垣島をめぐる大自然の物語~』第四回

フォトコラム

2015年4月30日

写真・文/内藤 明(HP)

毎月1回 石垣島の大自然を紹介

石垣島でネイチャーガイドを務める内藤明さんのフォトコラムです。石垣島に暮らして10年以上、海や森のツアーガイドをしながら壮大な自然やさまざまな生きものとふれ合ってきたあきら氏。日々、島の素晴らしさを発見し続けています。本コラムでは、刻々と移り行く大自然の風景や生きものたちのドラマをお届けします。意外と知らない島の日常風景や、気になる島料理のことなども飛び出すかも!? どうぞお楽しみに。

美しい写真を見ながら、ほんのひとときでも一緒に島を旅しているような気分に浸っていただければ幸いです。(毎月末日掲載予定)

第四回 『色に溢れるうりずんの風景』

石垣島は今、森には鮮やかな新緑が輝き、強まる太陽光に海の彩りが深まる「うりずん」と呼ばれる季節。今回は、さまざまな色で溢れるうりずんの石垣島をお伝えします。

アカショウビン

アカショウビンは白保ではゴッカリーと呼ばれる。この鳥が鳴くと田植えが始まり、”もの寂しい声” に変わるころ米の収穫が始まる。季節を教えてくれる鳥だ。今年は4月3日に鳴き出し、嬉しくて思わずその場で飛び跳ねてしまった

川平湾

日本百景にも選ばれている川平湾は、大昔は台風時、中国やタイなどの船籍の避難所となった。青い海の上に浮かぶ色とりどりの船を想うのが好きだ

キノコ

赤、黄、青、緑、蛍光色、キノコこそまさに「色の宝庫」だ。石垣島にはいまだ名前の付いていないキノコがたくさんあると言われている。写真はチャワンタケのなかま

水牛

「こいつは中々産まれなくて、ウィンチ使って引っ張り出したよ」と、水牛を愛してやまないオジーがにこやかに笑う。固くて短い毛がまばらに生える背中は私を温かく迎えてくれた。水牛に乗る動画はこちら

イワサキクサゼミ

今時季、活発に鳴くのはイワサキクサゼミだ。名前の通り、樹ではなくススキなどの草本の中で鳴く日本最小のセミ

マンタ

マンタシュノーケルの最中、遠くで白い影がチラチラと見えた気がして、マンタを探す集中力が落ちてきたのかと思うが、その白い影こそが踊るように食事に明け暮れるマンタだった

発光キノコ

「ホタルを見た帰り道にフクロウを見つけるが、私は木の根元にぼんやりと見える光が気になって仕方なかった。そんな私の気持ちを見透かしたようにフクロウは闇の中へと消えていった。写真はシロヒカリタケという発光キノコ

コーヒー

渓流の水を湧かして入れるコーヒーは、苔や土の香りと混じって皆を幸せにする。自然の中ではヒトはみな平等だ。地位も名声も気にせず、"ただひとつの命"として風という揺りかごに抱かれるのだ

さまざまな色が絡み合う情景を前にすると、私たちヒトは美しさを感じずいにはいられない。橙と青が混ざり合う夕日や、虹が架かる雨上がりの空を思い浮かべてほしい。色合いが多ければ多いほど、美しさは増していく。人間社会における色合いとは、ヒトの個性ではないだろうか。「みんな違って、みんないい」。他人と同じように振る舞う必要なんてない。あなたはあなたのままでいいんだ。そんなことを考えていた森からの帰り道、友達の書いた詩がふと頭に流れてきた。

行き交う人の群れ。

立ち止まることもなく、会話を交わすこともなく。

人混みの中にいると、ひとりぼっちのように感じる。

きらびやかな物に囲まれて、心は灰色に染まってゆくみたい。

ひとりになって、青空を見上げてみる。

行き交う白い雲。

ゆっくり流れる雲あり、形を変えてゆく雲あり。

風の中にいると、星の数ほどの命が息づくのを感じる。

何もない時間の中に、色とりどりの光が散りばめられているみたい。

あぁ。いるべき場所は、ここなんだ。

あぁ。帰って来る場所は、ここなんだ。(NAO)

自然界が彩りを増すこの時季、次の休日にでも、近くの公園や海辺に出かけてみてはどうだろう。ただ地面に座り、大地の温かさを感じ、風の匂いを感じて、何もしない豊かな時間を楽しんでほしい。

筆者プロフィール

内藤明さん

内藤 明(ないとう あきら)

東京都出身。

高校卒業と共に石垣島に移住。サトウキビ農業をしながらダイビング、シュノーケリングショップなどで働き、2006年に「エコツアーりんぱな」を起業。現在は島の海や山をガイドする傍ら、国内の大学と連携し生物調査をしたり、島内外の学校にて自然教育を行っている。

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