連載フォトコラム『色とりどりの世界~石垣島をめぐる大自然の物語~』第五回

フォトコラム

2015年5月31日

写真・文/内藤 明(HP)

毎月1回 石垣島の大自然を紹介

石垣島でネイチャーガイドを務める内藤明さんのフォトコラムです。石垣島に暮らして10年以上、海や森のツアーガイドをしながら壮大な自然やさまざまな生きものとふれ合ってきたあきら氏。日々、島の素晴らしさを発見し続けています。本コラムでは、刻々と移り行く大自然の風景や生きものたちのドラマをお届けします。意外と知らない島の日常風景や、気になる島料理のことなども飛び出すかも!? どうぞお楽しみに。

美しい写真を見ながら、ほんのひとときでも一緒に島を旅しているような気分に浸っていただければ幸いです。(毎月末日掲載予定)

第五回 『星空のストーリー』

石垣島は、日本で一番星がきれいに見える場所としてメディアで紹介されたことがあるらしく、ここ数年、星祭りなどが開催され、星にまつわる観光がにわかに活気づいている。

天の川

白い帯のように見えるのが天の川

石垣島では南十字星も見られる。この星を見るために島を訪れる人も少なくない。南十字座は88星座の中で最も小さな星座で、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のストーリーの終着駅としても有名だ。方言では「はいむるぶし(南群星)」と言う。

天の川

天の川は、方言で「てぃんがーら(てんのかわ)」と呼ばれる

石垣島も、東京も大阪も、私たちが見上げているのは同じ空なのに、なぜこの島では星がきれいに見えるのだろう。実はその違いは光にある。

満月が、星々を光の中で休ませる

満月が、星々を光の中で休ませる

都心では排気ガスなどが上空に溜まり、ビルや外灯、民家の明かりなどの光を反射して、空の星を見えなくしてしまうのだ。実は石垣島でも、人口密集地(南側)では明かりが強くて星が見にくい場所も多い。

海上保安庁の照明弾が、遠くの海面を明るく照らす

海上保安庁の照明弾が、遠くの海面を明るく照らす

だから私は、島の北側のビーチに寝転んで星を見るのが好きだ。フクロウの声、さざ波の音、ヤドカリがハマヒルガオの上を歩く小さな音が聞こえて、島にいることはわかるのだが、視界には宇宙しか見えなくて、なんだか空の上に浮かんでいるような気持ちになる。

「ISS 国際宇宙ステーション」が通りすぎてく

「ISS 国際宇宙ステーション」が通りすぎてく

あなたは、宇宙とのつながりを感じたことはないだろうか。海とのつながりが深いダイバーの皆さんなら、もしかしたら感じたことがあるのでは。

たとえば、サンゴの中に住む褐虫藻は太陽の光で光合成をするし、海の満ち引きは月の引力によるもの。何より、私たちが潜る海は、元々宇宙を漂う微惑星たちがもたらしたものなのだから。

イルカ座

ライトが照らす先にあるのは、海に身を投じた人を助け、星にしてもらったと伝えられているイルカ座

何億年も前から、この地球という星は宇宙を旅してきた。今もなお、たくさんの命をのせてその旅は続いている。あまり意識する機会はないかもしれないが、私たち地球上の生きものは、みな、宇宙からもたらされる様々な力の上で生きている。

あなたは今年、何回夕日を見ただろう、いくつの星を見ただろう。空を見上げ、身近な自然と自分のつながりに気づいて、もっとこの星のことを好きになってほしいと思う。ここは奇跡の星なのだから。

筆者プロフィール

内藤明さん

内藤 明(ないとう あきら)

東京都出身。

高校卒業と共に石垣島に移住。サトウキビ農業をしながらダイビング、シュノーケリングショップなどで働き、2006年に「エコツアーりんぱな」を起業。現在は島の海や山をガイドする傍ら、国内の大学と連携し生物調査をしたり、島内外の学校にて自然教育を行っている。

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