連載フォトコラム『色とりどりの世界~石垣島をめぐる大自然の物語~』第九回

フォトコラム

2015年12月3日

写真・文/内藤 明(HP)

毎月1回 石垣島の大自然を紹介

石垣島でネイチャーガイドを務める内藤明さんのフォトコラムです。石垣島に暮らして10年以上、海や森のツアーガイドをしながら壮大な自然やさまざまな生きものとふれ合ってきたあきら氏。日々、島の素晴らしさを発見し続けています。本コラムでは、刻々と移り行く大自然の風景や生きものたちのドラマをお届けします。意外と知らない島の日常風景や、気になる島料理のことなども飛び出すかも!? どうぞお楽しみに。

美しい写真を見ながら、ほんのひとときでも一緒に島を旅しているような気分に浸っていただければ幸いです。(毎月末日掲載予定)

第九回 『地球をめぐる水のはなし』

石垣島は、面積の3分の1がジャングルに覆われている「熱帯雨林気候」の島だ。石垣島の山々には豊かな水が流れていて、場所によっては何段もの滝が連なる美しい光景がある。渓流の水は透明で、カラフルな淡水ハゼや川エビの姿も見られる。

ジャングル

10年ほど前、畑を管理することになって裏山の渓流からとてもシンプルな方法で水を引きこんだ。この水は畑にまくだけでなく、昼休みにコーヒーを淹れたり洗車したりと、沢山の喜びを与えてくれた。

畑

だが、ジャングルから引き込む山の水は、家庭に引き込む公共の水と違って定期的なメンテナンスが必要だし、自然災害で壊れてしまうこともある。先日も大雨で配管が外れて、休日に一人山を登って修理をしてきた。

森

水源への山道を知っているのは私と猟師だけ。道には目印など何もなく鎌で切られた植物などを見ながら「何となく、以前人が歩いたような跡」をたどっていく(写真の上方に見えるのが水道管)

水道管

やっとたどりついた水源地には、先日の豪雨の影響か大量の倒木が溜まっていた。

倒木

今回はまだ故障箇所が少なくてほっとしたが、倒木の下敷きになって水道管が割れたり、日照りが続いて水源の水が枯れて水が使えなくなると、しばしの絶望感に襲われる。 そして、あぁ自分はこの星に生かされているんだなと、思わされるんだ。

水蒸気

水面が白けて見えるのは、太陽熱で蒸発した水蒸気

海の水は、太陽の熱で空へと上昇し、地球を巡る風によって空の上を漂う。そして、偶然にも地上に落ちた水の一滴が、陸の栄養を湛えて海へと流れゆくのだ。

海

約40億年前にできた海の水は、これまで地球上に暮らす全ての生きものの命をつなぎとめ、今も尚私たちに潤沢な恵みを与えてくれる。

この水のことを想像してみよう。今朝、あなたが飲んだ水は、数億年前に恐竜が飲んでいた水かもしれない。昨日あなたの家の近くで降った雨は、数日前にこの島を旅だった海の水かもしれない...(これは決して、非科学的な話ではない)。

私は、同じ水をわかちあって産まれたまだ会ったことのない人たちや、見たことのない生きものとのつながりを感じながらこの島で生きていきたいと思う。

筆者プロフィール

内藤明さん

内藤 明(ないとう あきら)

東京都出身。

高校卒業と共に石垣島に移住。サトウキビ農業をしながらダイビング、シュノーケリングショップなどで働き、2006年に「エコツアーりんぱな」を起業。現在は島の海や山をガイドする傍ら、国内の大学と連携し生物調査をしたり、島内外の学校にて自然教育を行っている。

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