新しく始まった今回の企画「Dive Stream」は、取材したその場で写真を配信、ツイッター感覚でレポートをしていく特集です。
潜る場所、見に行く生物を予告してからのダイビングになりますので、もしかしたら不発に終わる・・・なんてこともあるかも知れませんが、今日のありのままの現地の様子を紹介して行きます。
今回の取材地は静岡県・三保。一本目はアカタチ、二本目は季節来遊魚、三本目はナイトで深海魚を見る!という豪華三本建て。さて、結果はいかに!
レポーター:茂木みかほ(ダイブネット)
ダイブネット編集部。生き物なら昆虫から植物まで愛するマルチプレーヤー
カメラマン:依田和明
本サイト連載・ボルネオ大紀行でもお馴染みのカメラマン
現地ガイド:鉄多加志(ダイバーズプロアイアン)
三保と言ったらこの方。数多くのカルチャーに精通する知識人
横浜駅、いつも場所にてカメラマン依田さんと待ち合わせ。これから三保に向かって出発
現地到着予定は9時過ぎ。昨日は三保らしからぬ抜群の透明度だったらしく、余程のことがなければ今日もコンディションはいいはず、とのこと。期待に胸が膨らみます。
●次の更新は1本目エントリー前に行います
鉄さんから「サビハゼのハッチアウト狙いません?」の提案に興味津々
「富士山を見ながらエントリー。これも三保の醍醐味」って書きたかったんですが、あいにくの天気でまったく見えません。残念
予定通り現地に到着。早速、現地サービス「ダイバーズプロアイアン」の鉄さんから状況を伺う。
「アカタチもいいんですが、ちょうどサビハゼの卵がハッチアウトしそうなんですよね。 午前は干潮で外に向かって潮が流れます。そのタイミングで出てくることが多いんで可能性は高いです。 うまく出てくるところが見られれば最高ですし、少なくとも卵を守るオスの姿は確実ですよ」
と、言うわけで少々ハードルをあげて「サビハゼのハッチアウト」を見に行くことに決定。 始まると一瞬で終わってしまうハッチアウト。はたして見ることはできるのか!
●次の更新は1本目終了後に行います
天気は多少回復したものの風が強くエントリーも大変なことに
エントリーしてすぐ登場したイネゴチ。この後、カメラマンは路頭に迷うことに・・・
サツマカサゴ。三保らしい砂泥ダイブ
ビードロマメヒガイの交接。この時期に見られる旬なシーン
一本目、無事終了しました。しかし、昨日の抜群のコンディションから想像できないような海況。
風速6m、うねりも入りエントリーするのもギリギリ。10m以上あった透明度も2mに。 そして、状況の悪さに目指すサビハゼの産卵場所から路線を変更、もっと手前にある別のサビハゼを見ようとするも、途中でカメラマンとはぐれるアクシデント。確実に見られると思われたオスの抱卵シーン、産卵待ちするメス達の群れ・・・全部写真に撮れてません。
とりあえず、写真は掲載しておりますが、カメラマン・依田さんがはぐれている間に単独で撮影した写真なので他の人は誰も見ておらず。
そんな訳でスーパーガイド、鉄さんの力も今回の写真にはまったく反映されておりません。 2本目は手を繋ぐぐらいの勢いで頑張ります。
●次の更新は2本目エントリー前に行います
三保のランチ、と言えばここ「鐘庵」。絶品のかき揚げはチェーン店という概念をいい意味で壊してくれる。撮影してるためなかなか登場できないカメラマン・依田さんとガイドの鉄さん
桜えびのかき揚げ丼。ダシのきいた蕎麦も絶品。何度か通った人にはカレーうどんがオススメ。ここでしか味わえないまろやかな風味で病みつきに
1本目の穴を埋めるべくリベンジダイブ
1本目が終了。そのままランチへ。ランチはやはりここ「鐘庵」。
ここは静岡県内に展開する「鐘庵(しょうあん)」の本店。チェーン店、という予想をはるかに裏切ってくれる絶品のかき揚がオススメ。 ボリューム満点でサクサク感と飽きのこない味。かき揚蕎麦、うどんを頼むとかき揚は別皿で出してくれるので、いつまでもサクサク感が味わえるのもうれしい。
さて、肝心な2本目ですが、1本目のリベンジを果たすべく「イッテンアカタチを見て、帰りにサビハゼのハッチアウトを再び狙う」という豪華2本立て」。ヒット作の同時上映は可能か!行ってきます。
●次の更新は2本目エキジット後に行います
まずはイッテナカタチを目指して進む。ポイントに到着、目を凝らすと・・・いました!イッテンアカタチ。
ただ、海底付近は潮の流れが止まっていて、餌となる浮遊物の動きがなくなかなか顔を出してくれない。 いるのはわかるけど、撮影できない現実。我々の気配に気づいてからは警戒してまったく出てこず。無念、撮影ならずでした。
気を取り直して次のサビハゼのハッチアウトを見るために移動する途中、砂地で怪しい影が。 近づいてみるとなんとアンコウではないですか!。思いがけない出会いに興奮。冬ならではの生物に出会えました。
グリーンに光る独特の眼。これはもしや!
じゃーん。アンコウでした。怖い顔なのに何だか可愛らしい
そして、ついにサビハゼの抱卵エリアに到着。
結果から言ってしまうと残念ながらハッチアウトの瞬間は見られませんでした。そうそう見られるものじゃないことは覚悟しておりましたが残念。
しかし、卵を守るオスの姿はばっちり撮れました。一部、卵はハッチアウトしてしまったようですがまだ残っています。ここ2日間がハッチアウトの予定日らしいので、週末、三保に行かれる方は是非トライしてみてください。
懸命に卵を守るオスのサビハゼ
こちらに気がつくと警戒態勢に
これが卵のアップ。一部はハッチアウトしてるもののメインは明日か明後日の予定
さて、次はいよいよメインイベント「ナイトダイビングで深海魚を探す」です。
アンコウ出現によって活気づく取材班。どうなるか!
写真は常連客の間で罰ゲームに使われる、何とも言えない味のするポーランド産お菓子を食べて顔しかめる鉄さん、です。
お店に行かれた方は是非食べて欲しい。罰ゲーム的味のするポーランドのお菓子
●次の更新は3本目エキジット後に行います
いよいよ、本日最後の更新となりました。早くから遅くまでお付き合い頂いた方々、ありがとうございます。
さて、最後はナイトダイビング。浅瀬にあがってくる深海生物との出会いを期待しつつエントリー。 夜になると深場から捕食のためにやってくる生物や、昼間とは違った生態を見せる魚達に会うことができました。ざざっと写真で紹介しましょう。
準備して出発!お決まりの懐中電灯プレイ
ライトを照らすとシロウオやヨコエビの仲間が集まりすぐにこの状態。栄養豊富な海なのだ
シロウオ。日中は泥の中に隠れていて、夜になると出てくる。内臓まで透けた体が印象的。こう見えてハゼ科の魚で食用にするシラウオとは別種
中圧ホースに群がるヨコエビの仲間。物凄い数!
サクラエビ。昼間は水深300m付近に生息するため見ることはできない。夜になると餌を求めて浅瀬へと上がってくる。実はヒゲには油が詰まっていて、それによって浮力調節や左右のバランスを取っている。ヒゲが浮き袋のような役割を果している。 夜潜ればいつでも会えるという訳ではなく、いつもと違う場所からエントリーしたためこの時間で偶然遭遇。ラッキーでした
ゴロタの間に隠れていたシモフリシマハゼ
夜七時すぎ、昼とあまり変わらない様子だったコウライトラギス
ハオコゼのオス。いつもと同じゴロタで休憩中
こちらがハオコゼのメス。オスより地味な色彩
夜遅くまでガイドしてくれた現地サービス「ダイバーズプロアイアン」の鉄さん、ありがとうございました。
ご覧頂いた方々に少しでも三保の飾らない魅力と奥深さが伝われば幸いです。
なお詳しい海の情報は以前紹介した三保特集「日本の極選スポット 静岡県・三保「砂泥ダイブ」で豊かな海を堪能しよう」をご覧下さい。
●本日の更新は終了しました。ありがとうございました
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