日本の極選スポット 世界遺産を潜る 鹿児島県・屋久島「固有種との出会いを求めて 黒潮交差点の海を潜る」(1)

日本の極選スポット 鹿児島県・屋久島

2012年2月9日

海の写真&キャプション/屋久島ダイビングサービス もりとうみ原崎森

森の写真/石田根吉、片野猛、原崎和江

文章・構成/ダイブネット

協力/本村浩之(HP)

屋久島って、どんなところ?

屋久島

屋久島の地図

 

1993年(平成5年)、白神山地とともに日本で初めて世界自然遺産として登録された屋久島。毎年多くの観光客や自然愛好家が訪れる島です。

種子島などとともに大隈諸島の一つで、島の周囲は約132km、面積は約505km2。東京23区とほぼ同じ大きさです。

九州最高峰1,936mの宮之浦岳を抱えるこの島は、洋上のアルプスとも言われるほどの山岳島。1,000mを超える山が45以上も連なり、その高い山々は暖流の黒潮がもたらす南海の湿気たっぷりの風を受け、島全体に多量の雨を降らせます。そしてこの雨が滝となって島の至るところから流れ落ちています。

 

亜熱帯に位置する屋久島は「月に35日は雨」と表現されるほど雨が降る島です。年間平均降水量は平地部で約4,500ミリ、山間部は8,000~10,000ミリと日本の年間平均降水量の2倍をはるかに超えており、その半分近くが5~8月の夏季に集中しています。ただし、ダイビングを行う海岸線近くでは雨も少なく、シーズン中は連日よく晴れるようなので、ご安心を。

 

海岸から高山に向けて気温は低くなるため、屋久島では標高が高くなるにつれ、亜熱帯、温帯、亜寒帯と気候が変化します。これは北海道から九州までの気候が一つの島に存在することになり、亜熱帯~亜寒帯までの植物が一つの島で住み分ける「垂直分布」という多様な植物相が見られます。植物の固有種だけでも50種近くになります。

そして屋久島の特徴として忘れてはならないのが、森と海との関係。島に降るたくさんの雨は森に蓄えられ、栄養分豊かな水となって川に注ぎ込みます。やがてそれは海にたどり着き、多くの海の生き物を育みます。この島はまさに生物多様性を体現した島なのです。

 

ヤクシマアジサイ

初夏いたるところで見かけるヤクシマアジサイ。屋久島には「ヤクシマ」の名がつく固有の植物も多い

「屋久島」が世界自然遺産に登録された理由

屋久島は樹齢数千年の屋久杉をはじめとする特殊な森林植生や、亜熱帯から冷温帯に及ぶ植生の垂直分布、また、ヤクシカやヤクザルなどの固有亜種をはじめ、アカヒゲといった希少な動物が存在します。このような屋久島の貴重な自然環境・自然資源が評価を受け、世界自然遺産に登録されました。屋久島の全面積の約2割に相当する10,747ヘクタールが自然遺産地域として登録されています。

ヤクザル

ニホンザルに比べ少し小型なヤクザル

ヤクシカ

こちらをじっと見つめるヤクシカ

太古の森で自然の息吹を感じよう

屋久島といえば縄文杉がある森が有名です。まずは森の魅力から紹介しましょう。

屋久島には樹齢数千年とも言われる屋久杉の森があり、訪れる人たちを圧倒的な存在感で出迎えてくれます。

「屋久杉」と呼ばれる杉は、屋久島で樹齢1000年を超える杉のことで、標高にして600m以上から1300mくらいの所で多く見られます。

また最も古く太いとされている「縄文杉」は、推定樹齢4000年~5000年。屋久島の多雨に恵まれた自然環境が起因し、一般に樹齢が300年ほどと言われている杉が、何千年も生きる長寿の杉となると言われています。

また先にも述べたように、森ではたくさんの固有種や手つかずの自然に触れることができます。

 

縄文杉

縄文杉。暑い陽射しが続く日も雪の日も台風の時も縄文杉はここにいた。そしてこれからもここでたくさんの人を出迎えてくれるだろう

もののけの森

もののけの森。イノシシの顔を思わせる切り株。苔むした深い森が広がる。むこうから何かがでてきてもおかしくない雰囲気だ

沢

緩やかに流れる沢。白谷雲水峡には幾筋もの沢がある

サツキ

白谷雲水峡に咲くサツキ。大きな花崗岩のわずかな隙間を見つけ、根を這わせている。6月頃真っ赤な花を咲かせる

七本杉

堂々たる風格の七本杉。7本ある幹にはさまざまな植物が着生し、季節ごとに七本杉を飾る。この奥には「もののけの森」と呼ばれる森が広がっている

トロッコ道

川沿いにある縄文杉に向かうトロッコ道。現在ここは、安全のためフェンスが作られ整備されている

次項は「魅力いっぱいの屋久島の海」です

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