12月12日 海あそび塾「年次総会」レポート・その1

ダイブネットニュース

2016年1月8日

まずは、海あそび塾・副塾長のさとう俊氏と塾長の荒俣宏氏の発表から

2015年12月12日 、中野産業振興センター・大会議室にて、海あそび塾・年次総会が開催されました。
5人の演者による発表に加え、セブ島でダイビングショップを営む水中写真家・平田吉克氏から届いた最新映像の上映もあったりと内容盛りだくさん。
年末にも関わらず、老若男女たくさんのお客さんが参加され、大盛況のもと終了しました。簡単にイベントの様子をお伝えします。

 

【海あそび塾2015年次総会・ご参加に対する感謝メッセージ】は、コチラから。

 

【プログラム①】 さとう俊さん 『ぼっちゃん進化系で撮る』

ぼっちゃん進化系で撮る

進化系ぼっちゃんを披露するさとう氏

トップバッターは、海あそび塾・副塾長であり、ハイパー磯あそび人のさとうさん。
陸上にいながら、水中の映像を撮れる画期的ツール「ぼっちゃん」を使って撮影した最新映像を公開しました。
「ぼっちゃん」は、小型のウエアラブルカメラ「Gopro」を釣竿の先に付けて水中映像を撮ることができる道具。初代・ぼっちゃんでは、さとうさんのもくろみであった水中でカメラ(Gopro)からWi-fiを飛ばし、スマホ画面で水中の様子を確認しながら撮影するという目的を達成できないでいました。というのも、水中では、電波が届かないから……。水中の生き物は動きまわるので、釣竿の先にカメラだけ付けむやみに追いかけてもなかなか撮りたい映像は撮れません。
そこで、そんな悩みを解決してくれる製品はないかと探したところ、Panasonicから出ているあるウエアラブルカメラの存在を知ります。なんとコントロール部とカメラ部が有線で繋がっていて、カメラを水につけても電波が届くというスグレモノ。これならスマホをモニターにしながら水中の撮影が可能になる!ということで生まれたのが”進化系ぼっちゃん”です。会場では、実物が紹介され、みなさん興味深く見入っていました。なんと水面下70cmまでは撮影が可能ということです。

 

ぼっちゃん進化系で撮る

初期型 "ぼっちゃん"

 

ぼっちゃん進化系で撮る

進化系 "ぼっちゃん" に使用しているウエアラブルカメラ。コントロール部にモニターが付いているタイプ(左)と付いていないタイプ(右)

 

「進化系ぼっちゃんを使えば、スマホの画面を見て生物を追いながら撮影できます。背景に空を写し込むなど面白いアングルで撮ることもできるし、後で画像を見返した時に、意外なものが写っていることもあり楽しいです。」

 

ぼっちゃん進化系で撮る

沖縄県・宜野座の漁港では、流れ藻の下を撮影。ソウシハギの子どもを発見(左下の黒っぽい物体)

 

千葉県千倉港では、トゲチョウチョウウオやセグロチョウチョウウオなどの撮影に成功。
沖縄の名護の港では、ツバメウオの群れを発見。カメラをかなり近づけても生物が逃げません!

その他、有明海の干潟の上で”ぼっちゃんガタスキー”を使って撮ったムツゴロウの映像も。

 

ぼっちゃん進化系で撮る

ぼっちゃんガタスキーとは、床を掃除する道具に先をちょっと曲げたアクリル板を付けてカメラの台座を付けたもの

 

「今後の課題は、小さい生き物を大きく撮れるためのクローズアップレンズを使って撮影することです。今度はその報告ができればと思います。」

 

【プログラム②】 荒俣宏先生 『海バカ日誌余滴・極楽報告』

荒俣宏さん

海あそび塾・塾長の荒俣宏さん

 

海あそび塾・塾長の荒俣先生からは、西伊豆・獅子浜と有明干潟の興味深い生物についてお話がありました。

まずは、ダイビングスポットとしても有名な西伊豆・獅子浜のお話から。

獅子浜は、伊豆半島が本州にぶつかるちょうど境目にある非常に特殊な地形をもった場所で、深海性の生物が浅いところまで上がってくる不思議な場所でもあります。
最初にこの辺りの生き物を調べた人が、鳥類学者の黒田長礼(明治22年~昭和53年)という人でした。彼の趣味は、なんと魚の採集で、約40年間ほど毎年生物採集をし、記録を録っていたそうです。
先生曰く、この記録が非常に面白く、最も珍しい魚としてクマノミやウナギギンポが挙げられ、めったに見られない幻の魚・ハナスズキがよく採れると書いてあったといいます。

 

獅子浜

獅子浜の魅力について語る

獅子浜にある「大久保の鼻」という岬付近では、普通なら30mほど潜らないと見られないサクラダイが水深3~5mのところにいて、しかもハナハゼとサクラダイが一緒に泳いでいるのを見られるといいます。

 

サクラダイ

浅場でこんなにたくさんのサクラダイを見られるのは獅子浜ならでは

 

次に、ムツゴロウやワラスボが棲む有明海の干潟のお話がありました。
「私は、中国に行った時に、有明海にいるムツゴロウなどの干潟の生物が実際に中国側でも見られることを確認しました。昔は有明海と中国の間は大干潟が一続きになっていたと想像できますね。最近になって、生き物の分布を知るには、地形のでき方を知っておくといいことに気がつき始めました。」

 

有明干潟

シルト状の泥が広がる有明干潟には面白い生き物がたくさん

「今回ムツゴロウを大写しにして、びっくりしました。なんと全身が乳頭で覆われていたのです。一つ一つにちゃんと血管が通っていて、表皮でガス交換ができるようになっています。これで効率よく空気呼吸をしています。干潟にいる生物は、本当に面白いですね。」

 

ムツゴロウ

干潟にすむムツゴロウを接写したもの。皮膚が丸い粒つぶで覆われている

 

次項は「水中カメラマン・瓜生氏と岸壁採集家・黒柳氏の発表」です

 

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