館山にて、東京海洋大学共催「海あそび塾・磯実習会」が開催されました

ダイブネットニュース

2016年8月3日

今年も海あそび塾のフィールドイベントが開催

館山の磯

 

2016年7月17日(日)、海の生き物や文化に親しみ、日本の海を楽しく探求する「海あそび塾」の磯実習会が開催されました。塾長の荒俣宏さんとともにこの会を運営する、博物グッズの造形作家として活躍中のさとう俊・副塾長、そして心理学やミュージックまでを魚文化につなげる「目が偏光レンズになった岸壁採集家」鈴木香里武・塾頭が一年がかりで立ち上げた大イベントです。今回の舞台は、千葉県館山市にある広大な磯。東京海洋大学の館山ステーションを拠点に、総勢35名の参加者たちがフィールド観察に精を出しました。
“観察”に終わらず、生物 "採集"に夢中になる方が多かったのは、本イベントの最後に「珍魚大賞」の発表が控えていたため。はじめて採集をする方からお手製の網持参のベテラン採集家まで、各々のペースで生きものとのふれあいを楽しみました。途中行われた、地曳網や地元で獲れた珍魚の試食会も大好評でした。
それでは、当日の様子を簡単にお送りします。

 

館山市坂田の磯で観察スタート

館山の磯

館山ステーションの眼前に広がる素晴らしい磯

まずは、館山ステーションの目の前に広がる磯で、観察会&生物採集が実施されました。今回は、漁協の許可を得て、生物採集(漁業対象種以外、常識の範囲内)が可能となりました。そのため、参加者のみなさんは網やバケツを持参。ベテラン採集家の方々は、自作の道具を携え、目ぼしい生物がいると見事にゲットしていました。お子さんや初めて生物採集する方も、経験者にコツを教えてもらうなどしながら、採集や観察を楽しみました。

 

親子で磯観察

親子で生物採集。お父さんが息子さんに捕まえた魚を見せているところ

 

石の裏をチェック

石の裏に何かいるかな?カニや貝が隠れていることも

 

本格採集家の少年

親子でよく生物採集に出かけるという少年。道具が本格的!

 

夫婦で採集

夫婦で仲良く生物採集~なぜか奥様の右手はピースサイン…

 

シュノーケリングで生物採集

シュノーケリングで生物観察&採集をする2人組

 

ハコフグをゲットした男性

シュノーケリングで、ハコフグの幼魚をゲットしてきた男性。お見事!

 

真剣な眼差しで採集

真剣な眼差しの先には、、、ものすごい集中力でこの後アゴハゼをゲット!

 

イソクズガニ

モシャモシャのイソクズガニがたくさんいた

 

協力して採集

海あそび塾スタッフで、プロの採集家であるカリブさんに、生物採集のコツを伝授してもらっている参加者たち

 

お風呂みたいな潮だまりでまったり

お風呂サイズの潮だまりで親子でのんびり。ヤドカリと遊ぶ

 

ウミシダをゲットした男性

ニッポンウミシダを採集してきた男性。きれいだが、ウエットスーツや手袋にくっ付くとなかなか取れないので要注意

 

途中、地曳網も行われ、イカやフグの赤ちゃんなど普段は出会えないような生きものにみなさん大盛り上がりでした。磯の観察会開催中はドローンによる撮影も試みられました。

 

東京海洋大学・館山ステーションの先生をはじめ学生さんの協力を得て、地曳網を実施。たくさんの生物が獲れた

 

地曳網で捕れたものを見る参加者

地曳網で捕れた生物を見ようと集まってきた参加者たち

 

ハタンポやイワシの幼魚

ハタンポやイワシの幼魚が捕れた

 

フグの赤ちゃん

可愛いフグの赤ちゃんがたくさん

 

イカの赤ちゃん

ミミイカと思われる小さなイカも捕れた

 

ドローンで撮影

ドローンで観察会&地曳網の様子を撮影しているところ。スケール感のある映像が撮れていた

 

午後は「陸班」と「海班」に分かれて行動

午前中、磯観察会が終わると、お昼休憩をはさみ、ダイビング希望者はダイビングショップ「シークロップ」へ。その他の方は、採集生物観察と施設見学を行った後、地元の漁師さんが提供してくださった館山の魚を味わう試食会(珍魚いっぱい!)を堪能しました。

採集生物の観察会では、魚類をはじめウミウシやヒトデ、イカのなかまなどたくさんの生物がお披露目されました。参加者は、観察するのに最適なケース「ふぉっとっと」に生きものを入れ、写真撮影に勤しみました。ここでは、「陸班」の活動風景をお届けします。 ダイビングの様子は、こちらから。

 

アヤアナハゼ

よく磯にいる普通種、アヤアナハゼ。フォトジェニック

 

サメジマオトメウミウシ

体長1cm前後のサメジマオトメウミウシ

 

ヒメマダラウミウシ

オレンジ色にドット柄が美しいヒメマダラウミウシ。体長4~5cm

 

カエルアンコウ

海あそび塾・塾頭のカリブさんが館山の岸壁で採集したカエルアンコウの展示も!

 

その後の施設見学会では、研究室・実験室の一部や飼育棟を見学させてもらいました。
顕微鏡で、餌として使用しているプランクトンのワムシや、昨晩ふ化したニベ(イシモチ)の仔魚、自分で餌を食べるようになった生後2週間ほどのニベ(イシモチ)の仔魚を観察しました。昨晩ふ化したばかりのニベには、大きなヨークサック(卵黄のう)が見られたのが印象的でした。

館山ステーションでは、「かりばら」の研究がされています。「かりばら」とは、体が大きく飼うのが難しい魚に卵を産ませるのは大変なので、小さな魚のお腹を借りて、目的の魚の卵を産ませることを言います。最終的には、サバにマグロを産ませることが目的のようです。

飼育棟では、クロアワビの養殖を見学しました。餌はアラメやカジメをあげているそう。貝殻が緑色になるのは、人工的に育てたものの特徴で、バリエーションのない餌を食べていることが理由だそうです。自然の海では多様な餌を食べているので、茶色っぽくなります。
他に、魚の性転換の話や初期餌料として重要なワムシなどについて説明していただきました。

 

顕微鏡で観察

顕微鏡で、餌のワムシやニベの仔魚を観察

 

飼育棟

飼育棟で、クロアワビやワムシの培養を見学

 

クロレラを与えて培養しているワムシ

プランクトンのワムシは、クローンのように一日2~3倍に増える

 

そして、お楽しみの館山の魚を味わう試食会では、珍魚がズラリ。参加者のテンションが最高潮に達しました。特にシビレエイとコバンザメは大人気。肝心のお味のほうは……、シビレエイは積極的に食べなくてよい(エンガワは普通に美味しいが、全体的にアンモニア臭がきつい)、コバンザメは美味しい(特に吸盤下が筋肉質で美味)!でした。他にも変わったところだと、ミノカサゴやダイナンウミヘビ、クロアナゴなんてのもいました。超レアな試食体験に、みなさんいろんな意味でお腹いっぱいのようでした。

 

シビレエイを捌く先生

シビレエイを捌く益子先生。右手にいらっしゃるのは地元漁師の渡邊さん

 

試食会

館山で獲れた魚の試食会。珍魚の数々に歓声があがった

 

いよいよ、珍魚大賞決定!

ダイビング班が帰ってくると、この日採集された生物の中から海あそび塾スタッフにより「珍魚大賞」が決定されました。
結果は、以下の通りです。受賞されたみなさま、おめでとうございます。

受賞されたみなさま

珍魚大賞をはじめ受賞されたみなさま、おめでとうございます!

 

【珍魚大賞】
・アオサハギ
・ミナミハコフグ
・ノコギリヨウジ
・コウイカの子
・ササウシノシタ
・タナバタウオ

 

【大物賞】
・トラフナマコ

 

他・・・
【未来を担うで賞】…男子2人が受賞
【遠くから来たで賞】…奈良から参加の男性一名が受賞
【女性でがんばったで賞】…ジャンケンで決定後、女性一名が受賞
【最優秀賞】…これまでの受賞者も含め全員でジャンケンをして決定、結果男性一名が受賞されました。

受賞者のみなさまには、魚類の専門誌、雑誌『マリンアクアリスト』や図鑑等がプレゼントされました。

 

アオサハギ

『珍魚大賞』。ぷっくりした体型で、おちょぼ口が可愛らしいアオサハギ

 

ノコギリヨウジ

『珍魚大賞』。尾びれの模様と紫色の線がきれいなノコギリヨウジ

 

トラフナマコ

『大物賞』。体長20cm以上はある大型のトラフナマコ

 

最後に、今回、本イベントを開催するにあたり、全面協力していただいた東京海洋大学の益子先生はじめ学生のみなさま、お魚を提供してくださった地元漁師の渡邊さん、いろいろとお支えくださったボランティアスタッフのみなさま 、そして、海あそび塾スタッフのみなさまと参加者のみなさま、本当にお疲れ様でした!取材させていただいた私からも、心よりお礼申し上げます。またの開催を楽しみにしています。濃密な時間をありがとうございました。

 

お世話になったスタッフのみなさま

お世話になったスタッフのみなさま

 

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